第14章 不完全
らんが産まれて、彼女の存在が明かされた時
益々、隣星家は蔑まれるようになった
しかし、父親と母親は彼女に目一杯の愛情を注ぎ込んだ
だが....突然事件は起こった
らんが会話を出来るようにまで育った頃
隣星家の屋敷に他のヴァンパイアがおしかけてきた
そして....屋敷の執事やメイド....隣星に関わる者は皆、惨殺された
ユーリフォードは最後まで妻と子供を守ろうとしたが....
らんの目の前で父と母は殺された
この計画を指揮したのはカールハインツの弟....リヒターと魔王の娘、コーデリアだった
屋敷は炎に包まれ、跡形も無く隣星という一族は葬り去られた....
また、1人生き残ったらんは誘拐された
その後、彼女はヴァンパイアと人間に利用された
彼女の血はオークションに賭けられ、高値で売られ、商売道具にされた
また、人間は
彼女を下界の教会に幽閉し
ヴァンパイアを殺す餌として利用した
その扱いは酷いものだった
死ぬことも許されない絶望の中で
彼女の前にある人物が舞い降りる
『迎えに来たぞ。らん』
それはヴァンパイアの王として力を宿した
カールハインツだった
彼女とカールハインツは面識があり
お互いの事は知っていた
そのまま彼女は彼の手を取り、彼の城....
エデンに向かった
その時、出逢ったのが
ルキ、コウ、ユーマ、アズサだった