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不完全な『アダムとイブ』

第13章 正体


コウはダッシュで階段を飛び降りていた

すると...

「うわぁ!」

ドーンッ!!

誰かの足に引っかかる

「ん..ッ...?」

「って...シュウくん!何でこんな所で寝てるんだよーいててッ..」

シュウはいつもの様に廊下で寝ていた

「..何やってんだ?」

「君の足につまづいたんだよ!ムスッ

..ってこんな事してる場合じゃない!
らんが...」

シュウはその名前に反応する

「あいつ..来てるのか?」

「え、シュウくん知らなかったの?」

「あぁ..俺は今日...あ、そういえば..」

シュウは何かに気づく

「...朝からずっと此処に居るな..」

「え?」

「..なんか急に眠くなって...
あれは...チッ...アヤトの奴か」

恐らく、レイジに貰った眠り薬でもシュウに仕掛けたのだろう

「兄弟に薬盛るって..」

「それで、アイツに何があったんだ?」

「それが俺にもよく分からないんだけど..」

コウは動揺する

「さっき..らんの血の匂いがした...」


「!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「何で、お前を俺に預けんだよ..アイツは..」

2人はコウの帰りを待っていた

「信用してるんだよ、スバルくんのこと」

ユイは微笑む

「チッ!!//」
スバルは照れ隠しか、話題を変える

「てか、さっきの話、何でアイツら喧嘩してんだ?」

ユイは足を抱える

「こんな事言うと自惚れかもしれないけど..多分、私の事...」

「!」

「さっき、私は無神に居たいって言ったけど、私が居ることでみんなは喧嘩したり、苦しんだりしてる..

最近、思うの...

私が居ない方がみんな幸せじゃないかって...」

スバルはユイを見る、彼女の目は揺らいでいた

「んな事ねぇだろ」

「え?」

「確かに、お前は極上の血を持ってて誰にも渡したくねぇから、ちょっと..もめたりするけど...お前が来たから...その...

少しは他の奴とも関わるように、なったんじゃねぇの?

それに、お前にしか出来ない事があるだろ。

まぁ、別に俺は今もアイツらは嫌いだけどな」

こうゆう事は末っ子であるスバルにしか言えない事なのだろう

「..うん。そうだよね....」


私にしか出来ない事...
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