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不完全な『アダムとイブ』

第13章 正体


血を吸っているアヤトに異変が起こる

「ぐっ....!!!」

胸から込み上げてくる熱に耐えられずアヤトはらんから牙を抜く

「ッ..!!..痛っ!!」

先程までの快楽とは一変して、
アヤトは苦しみ出す

「ゴホッ!!....グハッ....なんだ....これ....ッ!!」


「アヤトくん!?」

「アヤト....どうしたんですか?」

突然の事に周りも驚く

そこに....

「お前達....何をやっている」

「る、ルキ」

「らん!」

らんの首からは大量の血が流れ出し、アヤトは苦しみ続けている
ルキは全てを把握する

たちまち彼の顔は怖ばり

「おい。逆巻アヤト。
覚悟は出来ているんだろうな」

ルキは今にもアヤトを殺しそうな目で睨む


「待って....ルキ....」

らんはルキを止める

「どけ。お前がこんな目に遭って、黙っていられると思うか?」

ルキは歯を食いしばる

「....ダメだよ」

らんは真っ直ぐルキを見つめる

「....くそっ!!」

ルキは渋々引き下がる


「ねぇ!アヤトくんはどうなっちゃったの!?」

ライトは尋常ではない苦しみ方をするアヤトを心配する

「....これを飲ませてあげて....」

らんはポケットから血の入った小瓶を取り出す

「それは!」

「ゴホッ!!グッ....クソッ....グアッ!!」

苦しむアヤトにライトは小瓶を渡す

「アヤトくん!飲みなよ!」

ごくっ、ごくっ....

飲むにつれて、アヤトの呼吸が落ち着くのが分かる

「はぁ....はぁ....」

アヤトは倒れ込み、意識を失った

「アヤトは、無事なんですか?」

「うん....ひとまず大丈夫」

2人は肩をなで下ろすが
何故こんな事になったのか疑問に思っていた

すると....


誰かが教室に入ってくる

「やはり、そうでしたか」

「レイジ!」

「レイジ....どうゆうことですか?」

彼は嘲笑う

「まさか....こんな人に会うことが出来るとは、思いもしませんでしたよ」


「........」


「"隣星 "らん」





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