第13章 正体
ー同時刻ー
暗い空き教室
ドンッ!
「痛い....離して....」
「あぁ?せっかく捕まえた餌を逃がす訳ねぇだろ」
らんはアヤトに押さえつけられていた
保健室に行く途中で、逆巻の三つ子に遭遇し、私は口を塞がれ、ここまで連れてこられた
「やっと捕まえましたね」
「ほんっと、1人の女の子を誘拐するだけなのに、こんなに手間がかかるなんてね〜」
「え....?」
「あれ?君知らないの?
君のお兄さん、僕達と君を関わらないように、いろいろと手をうってくれてるんだよ〜
本当に愛されてるんだね、んふっ♪」
ルキ達が....
「まぁ、シュウだけは許してるみてぇだけどな」
グイッ!!
アヤトはらんの体を引き寄せ、リボンを解く
「まぁ、今はそのルキもレイジに足止め食らってるから、関係ねぇけどな」
「や、やめて!!!!」
必死に抵抗し、腕をはらうが
「はーい。ダメだよ?大人しくしないと 」
ライトは腕を頭上で押さえる
「なんだ....コイツ」
アヤトはらんの身体をみると驚いた顔をする
「....傷跡だらけですね....」
らんの身体は噛み跡や、傷跡でいっぱいだった
綺麗な肌に浮かぶ痣....
到底、人前に出すことは出来ないモノだった
「グスッ....ッ....見ないで....」
「無神の奴が吸ったのか?」
「違う....」
「でも、これ1人2人じゃねーよな」
アヤトは髪の毛を除け、首筋を露にする
「なんか、益々興味湧いてきたぜ」
アヤトはらんを吸血しようとする
「お願い!!それだけは辞めて!」
必死に抵抗する
「んだよ、暴れんな!」
ズプッ!!
首筋に牙が埋まる
らんは震える
「....ッ....や....やめ....て....ッ!!」
急激な痛み
吸われる感覚が頭まで上る
一方、アヤトは
「ッ!!....なんだ....この血....
甘い....砂糖食ってるみたいだ....ッ!!」
アヤトはらんの首に齧り付く
もう、アヤトに理性などないようにも思われるくらい
獣のようにらんの首に食らいついた