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不完全な『アダムとイブ』

第13章 正体


その後、コウとルキの仲は悪くなり
顔を見合わせる度に、不平不満をぶつける様になった
まぁ、殆どコウの一方的なものなのだが

コウはユイもルキに近づかせないようにした

だが、それについても、ルキは何も言わなかった







「....ったく....空気わりぃ」

「そうだね....」

ユーマとアズサは2人の事で頭を抱えていた

「コウのヤツ、雌豚までぶんどりやがって」

ユーマは角砂糖を食べる

「そうだね....俺も....寂しいな....」

「ルキも、もうちょっと素直に言えよな」


「ねぇ、ユーマ」

「あぁ?」

「ユーマは、どっちが正しいと....思う?」

ユーマの手が止まる

「そんなん....どっちもだろ....

あの方には感謝してるし、恩返しだってしてぇ....でも、俺達は今....ユイの事も大切にしてる
今の俺じゃあ、どっちかなんて選べねぇよ」


「でも....どっちか1つをえらばなきゃ、いけない時が....必ず来る....」

ユーマはため息をつく


「....その時は、どちらかを"裏切る"事になるだろうな....」


彼等はルキ達の事と、アダムとイブの事....
らんの事など、様々な問題を抱えていた



「そういえば....らんは?」

「学校じゃねーの?

今日は雌豚も学校みてぇだし、」

「大丈夫....かな?」

「....アイツ、俺らが止めても行くって言いやがったからな

まぁ、コウとルキも居るんなら大丈夫だろ」

「....なんで....らんは学校に行きたがるんだろう....」

アズサは疑問に思う

「あいつが居るからじゃねーのか?」

1人の顔が浮かびあがる

「あ....シュウさんか...」

「でも、よくアイツもらんの側にいて吸血衝動が起きねぇよな」

「シュウさんは....知らないの....?」

「あぁ。」

「....なのに....不思議だね....」







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