第13章 正体
家に帰るとコウが出迎えてくれた
コウはとても心配してくれていたみたいで、私が無事だと分かるとホッとした顔を浮かべていた
アズサとも話をして
ユイにもお礼を言った
その後、急に緊張が溶けて
私は部屋に上がった
バサッ....
ベッドで横になると窓からは赤い月が見えた
ドクンッ!!
心臓の脈が早くなる
苦しい、痛い、悲しい、寂しいーーー
今日の月はいつもとは違って、怪しげだった
目を瞑ると、今日起こった事件の記憶がフラッシュバックしてくる
(....こわいよ....)
目からは涙が流れた
誰にも言えない本心を彼女は心に秘めている
彼女には決して世間には知られてはいけない秘密があった....