第12章 無神アズサ『存在意義』
ーシュウ目線ー
(はぁーぁ....久しぶりに学校に来てみたが....
アイツは来てないのか?)
シュウは自教室まで歩いていた
しかし、少し行ったところでそのまま廊下に寝転んでしまった
(だる....あ、音楽が....)
シュウが音楽プレーヤーを弄っている時
向かい側から走ってくる人を見た
(あ....あれは....らんか)
通り過ぎようとするらんに足を引っ掛ける
「わぁ!」
ドーンッ!
そのままらんはシュウの体の上に落ちる
「痛たたっ....」
「お前、何急いでんの?」
そこでシュウはある事に気づく
「ッ!!....お前、目真っ赤....泣いてんの?」
馬乗りになっているらんの顔は良く見えた
「ッ....うんん....何でもない」
はぁ....馬鹿かこいつは....
「ちょっとこっちに来い!」
「え、シュウ!?」
シュウは空き教室まで行く
ガチャ....
「で、何があったんだ?」
「だから....何でもないよ....」
「はぁ....めんどくさい。何にも無いなら、いつもみたいに馬鹿ヅラさげて笑ってるだろ」
こいつが強がってる事なんて、丸わかりだ
「........」
「だるいけど俺が話を聞いてやるって、言ってんの。黙って、甘えてろ」
シュウは頬を掴み目を合わせる
シュウの目を見て、らんは安心したのか大粒の涙を流す
「ッ....ぐすっ....実は....ね....」