• テキストサイズ

【イケメン戦国】短編集✲*゚

第13章 【豊臣秀吉】一度限りの奇跡





秀吉様が中から襖を開けて下さる。
垣間見た部屋の中には、長く揺蕩う艶やかな黒髪が美しい、女人が座っていた。



「早かったな、有難う。

あとは俺がやっておく」



秀吉様が私の手からお盆を取り上げ。
ゆっくりとまた、襖が閉められる──



あぁ、なんだ。
お客様って、女性だったのですか。
ならそうと早く言って頂ければ良かったのに。


思い切り熱くするとか、渋くするとか。
知っていたら、美味しくしようと張り切ることなんて無かった…!


──でも、そんな事をしてしまって恥をかくのは秀吉様だ、と。
自分の中の理性が主張する。


そう、間違った事などしていない。
元よりどうこうなろうだなんて、なれるだなんて、思っていなかったのだから──



/ 215ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp