• テキストサイズ

【戦国BASARA】薬師シリーズ【その他MIX】

第3章 縁側と団子と幸せと(薬師視点・幸村・佐助)



謙信様、春日城の皆さま、お元気でしょうか?

本日は、雲ひとつ見えない快晴で暖かく、日向ぼっこには最適な日和でございます。

ただいま私は、滞在している甲斐のお屋敷の縁側にて。

幸村さんと一緒に並んで座り、お茶なんぞをすすっております。


「今日は本当に、気持ちがいいですねぇ」

「そうでござるなぁ」


まったり、まったり。

庭の景色を眺めながら、二人でぼーっとする。

いやあ、平和ですね。


「はい旦那。頼まれてたお団子、買ってきましたよ」

「うおおっ、待っておったぞ!」

「佐助さん、お疲れさまです」


それにしても、また沢山のお団子を買ってきたものですね。

他のお客様の分が、残っているといいのですけれど。


「まったく、団子を買うのに俺様つかうのやめてよね。これでも、忙しい身なんですから」

「わふぁっふぇおるふぉふぁふぁ、ふぉふぉのふぁんをはみんふぃふぁあっへ」

「幸村さん、そんなに口に入れたら、喉に詰まらせてしまいますよ?」


はい、お茶をどうぞ。

湯飲みを渡すと、ごくごくと勢いよく飲み干す幸村さん。


「っぷはあ!ありがとうございます、薬師どの」

「いいえ。でも、幸村さんはもっとゆっくり食べましょうね」


よく噛んで食べた方が、体にもいいんですよ。

武将なんですから、健康管理にも普段から気をつけておきませんと。


「う……わ、わかったでござる」

「佐助さんも、なんでも言うこと聞かないで、きちんと管理してください」

「俺は忍であって、旦那の母君でもなければ乳母でも女中でもないんだけど」


勘弁してよ。そう言ってため息を吐く佐助さんに小さく笑う。

仕方ないじゃありませんか。

幸村さんのことをよくわかっていて、一番そばに居るのは佐助さんなんですから。


「薬師どのも、食べるといい。ここの団子は本当にうまいぞ。人気があるゆえ、いつも手に入るとは限らなくてな。こうして、たまに佐助にこっそり頼んでおるのだ」

「そうなんですか。では、一本いただきますね」


包みに残っている、三串のうちの一串を手に取ると。

幸村さんの横には、すでに空になった団子の包みが山となり積み重なっていた。

/ 122ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp