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【戦国BASARA】薬師シリーズ【その他MIX】

第12章 さようなら、また明日(佐助視点・IF…)



わかってる

あんたは俺を

選ばないって



「ねぇ、俺と一緒にいこう」

「……」

「今なら、まだ間に合う」

「佐助さん…」

「夫婦になるのは無理だけど、ずっと傍にいるからさ」

「…佐助さん、聞いてください」

「だから、俺とっ…」



言葉を止めるように

押し当てられた唇


やわらかな感触が

愛しさを誘い


それら全てが

絶望に変わる



「……会えて、よかったです」

「……」

「私ね、佐助さんのこと、特別な意味で好きですよ」

「…だったら……なんで」

「恋愛が一番な人もいれば、そうでない人もいる」

「……」

「私の場合は後者だった、それだけです」

「……」

「佐助さんも、そうでしょう?」

「……ああ」



ああ、そうだよ

いや、そうだった


けど

今は


違う、違うんだ、違うのに



「佐助さん」

「ん?」

「さようなら」

「っ……うん」

「また、明日」

「………ああ。また、明日」



また明日

戦場で



「夢姫ちゃん」

「なんですか?」

「……いや、なんでもないよ。じゃあね」



あんたが最後に

誰を選ぶかなんて

わかりきった答え


それでも

失いたくないから


俺はきっと


赤黒く染まった手を

同じように差し出す


▼・▲・▼・▲・▼
再び戦がはじまり、上杉と武田の最終決戦(武田軍優勢)前夜…な、もしも話。

「たとえ軍神を手にかけ憎まれたとしても、夢姫ちゃん…あんたを諦めることはできない。ごめん…」

そんな、病的なほど薬師さんを想ってしまった佐助。
たまには真面目な佐助もいいと思います。
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