第4章 帰宅
しばらく湯船に浸かってから風呂場を出た。
タオルで水気を拭き取ってから家から持って来ていた服を着た。
ふと空腹を感じて思い出す。
まだまともに朝食をとっていないったのだ。
ダイニングへ行くと食べかけのサンドイッチが置いたままになっていた。
「朝食途中だったね」
そう言ってエマはさっき座っていた椅子に座りサンドイッチを手にとった。
焼き立てだった卵もすでに冷めている。
「ごめん。僕が途中で邪魔しちゃったから」
「ううん。大丈夫。冷めても美味しいよ」
冷めてはいたがそれでも美味しくて、あっという間になくなってしまった。
エマはそのまま椅子の背もたれにもたれた。
朝から2回も交わったので身体のあちこちに疲労を感じてあまり動く気にならない。
「ん……ふぁぁ〜……」
「もう少し寝るかい?朝から疲れさせてしまったね」
「うん。もうちょっと寝ようかな」
ふいにあくびが出てまだ眠たいのだと実感した。
もう少し寝てしまおうか。
「おいで。僕が連れて行ってあげよう」
エマが椅子から立ち上がるとルークに抱きかかえられた。
そしてそのまま廊下に出て寝室まで来た。
シーツが乱れていたがシーツがひとりでに動き出して綺麗になった。
ルークが魔法を使ったのだろう。
綺麗に整えられたシーツの上に降ろされると布団をかけてくれた。
「おやすみ」
そう言ったあとルークは額にキスをしてから窓のカーテンを閉めてくれる。
布団の適度な暖かさが心地よくてすぐにエマは眠りについた。