【ハイキュー!!】Assorted Box 短編集
第1章 ★バレンタインデー (月島 蛍)
「もう…蛍のせいでベタベタなんですけど…。」
「別にいいでしょ?洗ってあげるから、一緒にお風呂入ろう。」
しれっと言ってくる蛍。
自分はほとんど汚れていない。
「お風呂で何しようとしてるか、お見通しなんですけど。」
どうせ、お風呂でもう一回戦とか思ってるに決まってる。
「何?嫌なの?」
「別に…嫌じゃないけど。」
恥ずかしいながらも、素直に答えると蛍が馬鹿にしたように吐き出す。
「ぷっ。やっぱり変態だね。」
「なっ…変態なのは蛍でしょ!もう知らない。私、先にお風呂行くから。」
本当に置いて行ってやるんだから!
蛍に背中を向けて歩き出すと、腕を捕まれて蛍の腕の中に引き戻される。
「和奏、ありがとう。嬉しかった。」
不意打ちすぎて、下手したら聞き逃すような小さな蛍の声。
そんな蛍の本音につい頬が緩む。
「いつまでそうしてるつもり?置いて行くよ?」
前を歩く耳の赤い蛍を後ろから追いかけた。
end.