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サイコパスカンタ

第3章 視線


駄菓子屋を閉めて帰路につくせつーが違和感に気付くのに時間はかからなかった。
誰かに見られている。
その視線は背中に痛いほど突き刺さり、思わず振り返る。
「カンタさん?」
50mほど離れた場所で真っ直ぐにせつーを見つめるカンタ。
近寄って来るカンタは、動画の中で見つめる人とは、少し違って見えた。
「ねぇせつーさん?もし、良かったらLINE交換しない?」
夢の続きを見ているような、足元が浮く感じを覚えた。
二つ返事でLINE交換した後、駅まで二人で歩き、別々の電車に乗って自宅へと戻った。

夢から現実へ戻るのに時間はいらない。
帰宅後、自室に戻りTwitterを見ると、そこには心無い言葉が無数にもあふれていた。
嫉妬、羨望、野次馬、人間の醜い感情がせつーを襲う。
「せっかく良いことあったのに・・・台無し」
目を背けるようにアカウントを削除し、スマホの電源を切ってベッドに入る。
目を閉じ、今日見た夢を噛み締めながら、深い眠りへとついた。
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