第9章 大総統
「…っ」
「すまない。強く言いすぎた」
互いに何も言えずにいた。
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『……』
軍医の所に来たはいいけど…
「へぇ、あとすこしで肝臓に刺さってたよぉ?」
軍医がしつこい
『へぇ、そうなんですか』
「…………毎度思うけどぉ、ちゃん痛み感じないのぉ?」
髪の毛をくるくるとしながら聞いてくる
『痛みってなんですか?』
軍医が髪の毛をくるくるするのを止める
「……ちゃん、あなた軍やめたほうがいいわよぉ?」
がめを見開く
『は…やめる?何言ってるんですか?』
「痛みって…自分を守るために大事なのよ?」
さっきまで、間延びしていた口調が変わる
『…で、でも!』
「こんなこと言いたくないけど、それでほかの人に迷惑かけることがあったらどうするの?」
一番気にしてることを言われた
そんなの分かってる…だからここに来たの
『私は…死んでもやり抜きたいことがあるから
そのための代償が痛みを感じなくてもいい
やり遂げるまで死ぬつもりは無い!』
今度は軍医が驚いた
「ふふっ、そぉ?まぁ、頑張ってねぇ?」