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世界は不完全、だから美しい。

第9章 大総統


「…っ」

「すまない。強く言いすぎた」


互いに何も言えずにいた。






---------✁︎キリトリ線✁︎--------



『……』

軍医の所に来たはいいけど…

「へぇ、あとすこしで肝臓に刺さってたよぉ?」

軍医がしつこい

『へぇ、そうなんですか』

「…………毎度思うけどぉ、ちゃん痛み感じないのぉ?」

髪の毛をくるくるとしながら聞いてくる

『痛みってなんですか?』

軍医が髪の毛をくるくるするのを止める

「……ちゃん、あなた軍やめたほうがいいわよぉ?」


がめを見開く

『は…やめる?何言ってるんですか?』

「痛みって…自分を守るために大事なのよ?」

さっきまで、間延びしていた口調が変わる

『…で、でも!』

「こんなこと言いたくないけど、それでほかの人に迷惑かけることがあったらどうするの?」


一番気にしてることを言われた

そんなの分かってる…だからここに来たの

『私は…死んでもやり抜きたいことがあるから

そのための代償が痛みを感じなくてもいい
やり遂げるまで死ぬつもりは無い!』

今度は軍医が驚いた

「ふふっ、そぉ?まぁ、頑張ってねぇ?」
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