第4章 私の秘密、私の償い
白澤さんのお店を出てしばらく経つ。
でも、まだ私と鬼灯様の手は繋がったままで。
白澤さんの言ったことの意味を考えたいのに、ドキドキして考えられない。
そして、気まずい。どっちも話さないままって、こんなにつらいものなんだ……。
とにかくなにか話そうと思って鬼灯様に声をかけようとした時。
「おーーい!!ひいろーー!なにしてんのーー!」
驚いたのか、鬼灯様が手を離す。
「誰でしょう、あの方」
ちょっとだけ気まずそうな声。ちなみに、私には誰の声かわかる。
……レイ。私の、幼なじみ。え、あのタイミングで声かけちゃう??私の回りの人は、(私もかな?)基本的に空気が読めないし、人の話を聞かないんだよね。
というか、普通は見知らぬ男と幼なじみが手繋いでたら無視すると思う。いや、今は正直気まずかったから良いけど!!
「ひいろー!!何無視してんのーー?てか、その男誰ーー?俺がはっ倒した方がいーやつー??」