第3章 一夜が明けて
すごく怖い夢を見た気がする。でも、すごく優しい夢も見た気がする。
「……さん、……さん!」
誰かが名前を呼んでる。と、同時に体が揺さぶられる。まだ夢の中にいたいのにな。こんなことをするのは、きっと…。
「もう、やめてよぉ~。私まだ眠いの~。乙女の部屋に入り込まないでったら、レイ」
思いっきりダラケて言う。たしか今日は日曜日だし、仕事はないはず。それにしても、なんだか今日のレイは大人しい、
「……ひいろさん!!」
はっ!!
「鬼灯様っ!!」
忘れてた!!私昨日から、鬼灯様と同じ部屋で……。