第2章 制服の羽根(月島)
そんな調子で天使を観察し続け、気がつけばテストも終わり、いよいよ夏休みに突入すると言ったある日のことだった。
先生はいつもより5分ほど早く教室へとやって来て、朝のホームルームの時間に席替えをする、と宣った。
まあ天使の隣じゃなくなるのは男子の視線的な意味では助かるけど。
それでも僕にとっては天使への観察がしにくくなるという点であまり要らない提案だった。
席替え、という単語にざわめくクラス。
小学生じゃないんだから、と興奮気味のクラスにやや呆れたが、このクラスには天使が存在しているので無理もない話だ。
男子は誰が天使の隣になるのかでもの凄い盛り上がりを見せていたし、女子も女子でひまりちゃんの近くがいいよね~と甲高い声で騒いでいた。
このクラスはどこまでも天使を中心に廻っているらしい。
本当に不気味なクラスだと思う。