第2章 制服の羽根(月島)
「ひまりちゃんおっはよー」
「おはよ~」
「ひまりちんおは-」
「おっはよ~」
「あ、ひまりちゃーん。おは~おそいね今日~遅刻かと思った」
「私も思った、、超走ってきた疲れたあ」
「珍しいねひまりちゃんがギリギリとか。寝坊?」
「ううん、道でおばあちゃん助けてたら遅くなったの~」
「ちょ、言い訳古典的かって!」
「ほんとだよ~?見て、おばあちゃんにアメちゃん貰った」
「お、黒糖?これ私好き-」
「じゃあ私は苦手だからあげるね」
「わーいひまりちゃん大好きい」
「待って面と向かって言われると照れるし。あ、私前髪ヤバい?」
「うんちょっとヤバい。クシ貸す?」
「自分のあるから大丈夫~」
「ハイ、じゃあ手鏡」
「わ~ありがと」
懐疑的にジロジロ彼女を見ていれば、なんということもなくいつの間にか彼女の周りに集まるクラスの女子たちに妨害された。
もう先生が来る時間だというのに女子たちはあっという間に天使を囲んでチヤホヤしだし、やれお菓子をあげたりだの、髪の毛をいじりだしたりだの、非常に鬱陶しい。
席替えしたのも昨日の今日だったし、基本的にそれほどクラスメイトに関心がないから知らなかったけど。
天使ひまりという人物は立ち位置的にはクラスの人気者、らしい。
彼女がクラスに入ってきたときの女子たちのテンションときたら。
僕には軽い歓声が聞こえたくらいだ。
ひまりちゃんひまりちゃん、と連呼される名前に既にタコが出来そうだった。