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12色のアイ

第4章 脱両片想い


私は寝間着を脱ぎ下着姿になった。
そして、そっと目を瞑り天くんの事を考えながら自分で自分を慰める。
この行為をしている最中はなんとも言えない嫌悪感に陥る。
でも、この恋が実らない限り止めることはできないだろう。
「あ、天く、ふぁ……」
ブラジャーを取り胸を触る。
すでに先端は硬く尖っており、触ると電流が走ったかのような快感が身体を駆け巡る。
「う、天くん、あぁ、天く……」
胸だけでは足りず、下の方に手を伸ばすとそこはもう愛液で濡れそぼっていた。
ショーツの中に手を入れクリトリスを弄る。
「あ、あ、天くんっ、天くんっ」
…天くんの事を考えながらこんな事をするなんて、私はなんて浅ましいんだろう。
一緒に暮らせるだけで充分幸せじゃないか、そう必死に自分に言い聞かせるも手は止まらない。
中に指を入れて動かすとまた酷い快感が襲ってくる。
「あ、あんっ、ひぅ……天くんっ、あ、あぁ!」
今まで何度も天くんを想って慰めてきた身体は、いとも簡単に達してしまう。
「はぁ、はぁ、た、りない…」
私はベットの近くにある鍵がついている引き出しを開け、ある物を取り出した。
所謂、ローターやバイブなどといった大人のオモチャだ。
私はうつ伏せになり、口を枕で塞ぎ、おもちゃを使ってまた慰め始めた。
まだ処女だというのにこんな物を使って叶わない恋心を治めているなんて、天くんにだけは絶対に知られたくない。
どうして天くんに恋なんてしてしまったんだろう。
涙でだんだんと視界がぼやけていくにもかかわらず、オモチャを動かす手は止まらない。
「ふ……うう、天くん…天くん」
私は返事が返ってこない事を分かっていながら、彼の名前を呼び続けた。
「天くんっ、はぁ、天、く…あぁ!」
ビクン、と身体が震え酷い脱力感が襲ってきた。
切れる息をなんとか整え片付けをしようとするも身体が動かない。
身体に力が入らないばかりか、涙まで流れていく。
「もう、嫌だ……」
ポタ、ポタと大粒の涙がシーツの上に落ちる。
「ごめん、なさい………ごめんなさい。好きになって…ごめんなさい……天くん………」
声を押し殺しながら泣いていると、後ろから愛しい愛しい彼の声が聞こえた。
「なんで謝りながら泣いてるの。可愛い顔が台無しでしょ」
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