第16章 いざ!出陣! 【16】
『ぉお!おかえり!じゃなかった!四人で楽しむなんてズルい!私も仲間に入れてよー!』
堀川「主さん、ごめんね?」
加州・大和守「主、ごめん」
和泉守「はははっ!すまねぇ、楽しくなって、お前の事、忘れてたわ」
『うん、堀川君と息子達は許す、兼さん倒す!』
和泉守「何で俺だけ!?」
『兼さん覚悟ぉー!』
私は木刀を振り上げると思いっきり振り下ろした
「カンッ」
兼さんは持っていた木刀を片手で持ち、私が振り下ろした木刀を受け止めた
すると今度は兼さんが私の木刀を軽く打ち返すと、私は打ち返された木刀に引っ張られるように後へ下がっていくと、ドンッと誰かにぶつかった
『ぅわっ!ごめん!』
首だけで振り返ると、ぶつかった相手は長曽祢さんだった
長曽祢「主、大丈夫か?」
長曽祢さんは左腕で私を抱き止め、右手は私が振り上げていた木刀を掴んでいた
『ひゃあーー!長曽祢さん、やめて!?』
長曽祢「なんだ!?俺が主を襲ってるみたいに聞こえるな…」
『ごめん!そんなつもり無かったんだけど、長曽祢さん、この…やってる事、格好良すぎて照れた…』
長曽祢「はははっ、そうか、それならこの腕、離して欲しかったら主も木刀から手を離してくれ」
『ぇえー!?……………………むぅむぅ』
長曽祢さんに掴まれている木刀を引っ張ってみたけど、取り返せそうになかった
『長曽祢さん、手離すから私の頭に木刀落とさないでね?』
長曽祢「あぁ、わかった」
そして私は木刀から手を離すと長曽祢さんも腕を離してくれた。それを見ていた同田貫さんが短刀サイズの木刀を持って私に近付くとそれを手渡された
同田貫「ほらこれ、とりあえず短いやつから慣れればいいだろ?」
『はぁ~い…あっ!これなら片手で振り回せるよほら!』
私はそれをブンブンと振り回すと
同田貫「それならすぐ慣れそうだな」
『うん!』
私は嬉しくなり調子に乗って更に振り回すと、それを同田貫さんが木刀でカンカンと受け止めた
『ぅわあ!ちょっと同田貫さん!急に手、出して来るとびっくりするじゃん!危ないでしょ!?当たったらどうするの!?』
遠くで私達を見ていた槍組は
蜻蛉切「あっ、主…」
御手杵「最初に主に木刀持たせたの誰だ……?」