第2章 いざ!出陣! 【2】
しばらくキャリーバッグを見つめていたけど、分からないものは分からない!
はっ!っとリュックを見てみるがリュックには血が付いていない………
リュックを引き寄せて中を確認してみるが何も盗られてないようだ。
とりあえず、おにぎりでも食べようかな?と思い、おにぎりと水筒を取り出す。
『(いつまでこんな状態が続くのかな…?政府の人、様子見に来るって言ってたけど早く来ないかな………来たら、ひたすら謝って家に帰してもらおう…)』
そうしておにぎりを食べ終え、水筒のお茶を飲む。ふぅ~っとひと息ついたところで気付く!
『(あーーーーーーーーーっ!おにぎり全部食べちゃった………あぁ、明日から飴とチョコレートとお茶で、政府が来るまで食い繋げないと………。)』
自分の失態に悲しくなり、また膝を抱えて顔を埋める。そのまま夜になり眠ってしまった。
その日は何事もなく朝を迎え、昨日のように、何か変わった事がないか辺りを見る。
リュックもキャリーバッグも、昨日のままだ
ホッと胸を撫で下ろし体育座りのまま何もしない1日が始まる……
日が傾いてきた頃、チョコレートを少しかじり飴を一粒食べ、お茶を飲み、なるべく体力は使わないようにと早めに寝る事にした。
ここに来て三日目、チョコレートと飴は残っているが、飲み物が尽きてしまった………
『(さすがに飲み物が無くなると厳しいな…政府の人、早く来ないかな?)』
水筒を脇に置き肩には血のついたカーディガンを羽織り、いつもの様に膝を抱えて眠った
………コツ、コツ、コツ、……………
その日の夜中また黒い影が、手に何かを持って近付いて来た