第19章 手のひら合わせて。
結局、電車が来てからはミカちゃんは他の子達の所へ向かったため、私は1人で登校することになった。
…で、今は朝練が終わったところだった。
私は教室に向かう準備をしているとミカちゃんに声をかけられる。
…まだ、なにか私に言いたいの?
「センパイ、ちょっといいですか?」
「…うん…。」
本当は行きたくないけど、部活のことなら先輩としてちゃんと相談に乗らないといけないから、急いで支度を終えると私はミカちゃんについて行った。
二人だけの場所につくと、ミカちゃんが気まずそうに口を開いた。
「センパイ、ここだけの話なんですけど…黒尾先輩とは別れた方がいいですよ」
また、そんなこと言うの?
ただでさえ今、クロと話すのに変な緊張をしてるんだから、これ以上やめて欲しい。