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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第11章 目眩がするほど


信号を待っている時だった。



「美波?」



そう声を掛けられた。

聞き慣れた声。

振り向かずとも相手は分かる。



“俺達、結婚するから。

だから…もうお前とは会えない。”



そんなトラウマを私へと与え、浮気相手の女性と結婚した男。



「美波!!」



後ろから伸びてきた手に腕を引かれ、振り返る。

もう見たくもないと思っていた亮太の顔。

こんな所で会わなければいけないのなら、今日は大人しく帰宅すれば良かったと激しい後悔が胸を襲った。



「久しぶり。」

「…うん。」

「元気だった?」

「…私は元気。」

「そっか。
何かさ…お前雰囲気変わったな。」

「そう…かな。」



ぎこちない会話。

雰囲気が変わったのは亮太も同じだ。

2年前のクリスマスイブ。

最後に会ったあの日にくらべ、亮太はずいぶんとやつれているように見えた。






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