• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第11章 目眩がするほど


◇◆◇



「今日はちょっと遅くなるから。」



今朝、そう言って佐久間さんは家を出た。

裸でシーツにくるまっていた私は、重たい瞼を擦りながらベッドで見送った。

額に優しいキスをもらう。

愛しい愛しい私の恋人。



平日の夜の街は買い物をするにはちょうど良かった。

煌々とした光を放つショーウインドウ。

仕事帰りであろうスーツ姿の人が目立つ。

思いきって買った花柄のワンピース。

背筋がしゃんとするのを感じながら、ショッピングバックを肩にかけ、駅までの道を歩いていた。



“佐久間さんにふさわしい女性になりたい”



そう思うようになった。



もう何にも揺らぐ事のない強い女性になりたい。

もっと料理を覚えたい。

もっと仕事を充実させたい。

もっと佐久間さんを癒す存在になりたい。



そして…贅沢を言うのなら、綺麗になりたいとも思う。



2日前に行われたアイヴィーのライブで見かけた華やかな女性達に感化された…という単純な理由だ。



佐久間さんの隣にいても許されるような女性。

それが今の私の小さな夢なのかもしれない。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp