• テキストサイズ

【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


「何ニヤニヤしてるの?」

「ニヤニヤなんて…。」

「相変わらず感じ悪いね。」



曖昧な私の態度に苛立つ表情…。



私はなぜこんなにも詰められているのだろうか。

今日は同期の結婚式。

温かい祝福の雰囲気とはあまりにもかけ離れている。



「亮太の結婚式、素敵だったなぁ。」

「…そうなんだ。」

「奥さんも美人だったし。
私、超仲良くなったんだよね。
子供の写真とか送ってくれるし。」

「…そう。」

「本当は今日も来たかったんじゃないかな?」

「え?」

「だって、橘さんより亮太の方が“うちら”と仲良かったもんね。」



返す言葉が見付からなかった。



確かにその通りだ。

明るく気さくな亮太は男女共に人気があった。

言われてみれば、この場に亮太がいないのは不思議だった。



佐々木さんも、今日の主役である新婦も…見渡せば亮太の友人ばかり。



「新婦にまで気を使わせるなんて、“さすが”橘さんだね。」



黙りこくる私へ、佐々木さんは冷たい口調で言い放った。






/ 768ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp