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【年上の男】 R18 ※加筆&修正中

第10章 まばたき●


質問攻めにされ、私は思わずたじろぐ。

そんなに気になるものなのだろうか。

特に親しくもなかった私の事など…。



「もしかして、みんなに見せたくてわざわざ送ってもらったの?」

「…違うよ。」

「見せつけたかったんでしょ?」

「私はそんな…。」



そんなつもりは微塵も無かった。



そもそも式場まで送迎をしてくれると言ったのは佐久間さんだ。

確かに佐久間さんの所有している車には今でも驚く時がある。

普段乗っているベンツの他に、フェラーリをはじめとする高級外車が数台。



「音楽と同じくらい車が好きなの。」と少年のような顔で笑う佐久間さんを思い出す。



以前、リビングのテーブルに車の雑誌が置かれていた事があった。

夕食を食べに来ていた高杉さんは、その雑誌を見付けるなり「これはサクちゃんにとっての“エロ本”だから。」とからかっていた。

「やめてよ~。」と微笑む佐久間さん。



今の私にとっては、それがほんの日常の一コマになっていた。






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