第3章 あらたまの 明くる年々 待ちわびて…
沖田side---
先に屯所に帰った沖田は、
自室で、深いため息をつく。
なんでアイツは、オレの気持ちに
気づかない?
腹立たしい。
ただただ、腹立たしい。
乱暴なため息をついて、
増える。壁に身を預ける。
今日の月は、なぜか
いつもにまして、美しい。
思わず見とれていると、
不意に視界が、遮られる。
そして、声がかけられた。
?)どーしたんだァ?
今日は、ずいぶんと荒れているよ
うじゃァ、ねェか?
月明かりの逆光のせいで、
しばらくこれが誰なのかが、
分からなかった。