第1章 忘らるる 身をば思はず 誓ひてし…
忘らるる 身をば思はず 誓ひてし
人の命の 惜しくもあるかな
夜桜の美しい夜。
は、1人で言葉を紡ぐ。
貴)あなたは、覚えているだろうか…
天に誓った、あの言葉を。
_「この約束を破ったときにァ、
覚悟しとけよォ、。
これは、オレとお前、二人だけの
約束だァ。」
永久に誓はむ。
だが戦争後、離ればなれになったまま、未だ再開できていない。
待っても待っても…あなたは私を
訪れなかった。
_「オラァ、できねェ法螺は、ふかねェ。」
あなたはそう言っていたが。
実際はどうだか…
真相は、闇のなか。
いっそあたしは、あなたを捨てるべきなのか。
待ち遠しくて、たまらない。
あなたに逢いたくて、たまらない。
見えぬ…この見えぬ…
ただの闇に包まれた未来を…
この気持ちを、どうしたらいい?
だが、私は…あなたの気持ちを
信じたい。
迎えに来てくださる?
だが、その一縷の望みは、あっさりと
打ち砕かれた。