第1章 序章: 貴女×高杉
そのまま逃げられずにいると、その人は、
懐から何か、薬のようなものを取り出して、
じっと私を見つめる。
嫌な予感しかしない。
_「や…やめろ!それだけは!」
必死で身をよじるも、びくともしない。
その男の力は無限だった。
私にお構いなしで、話を進めている。
ちょっとくらい、待てや。
_「とりあえず、これを飲んでもらうぜェ。」
そう言って、そいつは私に、何とも妖しい、
ピンク色をした液体を飲ませるため、
彼自身の口に含んだ。
その隙に…
と思い立って、逃げようとすると、脚の間に、
彼の脚が入ってきて、私を封じた。
!
私の脚を固定して、私の自由を奪うと、
彼は私の顎をつかみ、強引に唇を重ねた。
抵抗するも、彼の舌が私の口に、侵入してくる。
液体が注がれる。
反射的に吐き出そうとするも、
何をやっても唇は離れず、鼻もつままれ、
息ができない。
そして、その液体は、私の喉ジワジワと垂れてくる。
ヤバい、このままじゃ…!
そう思うも、息もできないし、どうしようもない。
結局、私は我慢できず、飲み込んでしまった。
あぁあ…やっちゃった…。
私がその液体を飲んだのを確認すると、
その男は満足げに唇を離す。
そしてその男は、別の液体を飲み込んだ。
解毒剤だろう、どうせ。
そんなことを考えていると、
急に眠くなってきた。
ヤバい、寝そう…。
必死でまぶたをこじ開けるが、重力が邪魔をしてくる。
今や完全に、瞼を閉じてしまった。
ヤバい、これ…このまま寝ちゃって、気づいたら、
敵の領地に縛られてるやつじゃん!?
_「…分かってるじゃねェか。」
私の心の声が聞こえたのか、
返事が来た。
_「…なんで分かった?」
_「心の声が、文章になってんぞ。」
あ!そうだった!
今さら自覚する。
…しまった…
そんなことを考えているうち合間にも、
どんどん眠くなる。
寝るな、寝るなァァァァッ!起きろォォォォッ!
必死で自分を鼓舞するも、その眠気には抵抗できず、
完全に意識が飛んだ。
が完全に眠りに落ちたのを確認すると、
彼は彼女の体を横に抱き、
自身の艦に連れ帰った。