第1章 序章: 貴女×高杉
※前置きが長くなるように思われます。
どうぞ、お付き合いください。:)
隙を見つけて、慌てて自分の言葉を入れる。
_「…いや、ちょっと待ってくださいよ、旦那様。
私、あなたのことを知りませんし、
今なぜ、私がここにいるのかも、
全然わかりません。
…なので、道を教えてくださいますか?」
ここまで、一気に言う。
私って、意外とこういう時に、強いよね。
と、自画自賛する。
_「おい …お前、自画自賛してる暇があったら、
俺の質問に答えろ。」
?…!
今、気づいた。この人、なんで私のフルネームを…
知ってんの…!?
_「どこ?って…いや、それより…なんで私の名前、
知ってんすか?」
すると男は、より一層妖しく笑い、私に近づいていた。
そして、耳元で囁く。
_「なぜ? って、オレがお前を、
こちらの世界に呼んだんだ。」
…? は?
全然理解できん。
この人、何?ホントに日本人?
混乱する頭の中を必死で整理して、やっと自分の置かれた状況を理解した。
_「つまり、あなたが自分の意志で、私をここまで呼んだ、
ってことですか?」
やっとわかったのか、という表情で、
目にも止まらぬ速さで私の肩をつかみ、電柱に押し付ける。
なんか、人間じゃない速度で、何かが起こったんだけど…?
…? 私、身動きができないように、封じられてる?
_「そうだ。…やっと理解したかァ?
さ、帰るぞ、」
肩を抱かれる。
だが私の本能は、得体のしれない危険を察知する。
そして、私は必殺技をくらした。
…はずだった。
確かに、相手にヒットしたはずなのに、相手はいつの間にか、
私のうしろにいた。
…やっぱ、人じゃないよ、この人。
超人並みだよ、まったく。
そして、腕に違和感を感じる。
…縄?
それにしても、どうやって?
とりあえず、あてもなく精一杯モゾモゾと抵抗したが、
無駄だった。
その人は、また再び耳元で囁く。
_「おとなしくしねェなら、こうするしかないなァ?」
!
_「今は抵抗するな。」
逃げたくても、逃げられない。
彼のオーラが、有無を言わせない雰囲気を出している。