第2章 バロナ島の少女
『ここなら誰もこない。』
サ「……」
『……聞きたい事があったんじゃないのか?』
サ「そりゃあるけど…」
サンジは何から聞いたらいいのかわからなかった。
コハルを尾行してしまった事については悪いと思っている。だが、目の前の光景を受け入れる事ができない自分がいた。
サ「君が【戦場の舞姫】だって事は本当か?あと、さっき俺が逃げた時、なぜ追いつけたんだ?」
コハルの表情が一瞬悲しくなった。
『……あぁ…正真正銘私が【戦場の舞姫】だ。』
サ「……」
『それと、さっき追いついた理由は…私が能力者だからだ。』
サ「そういう事か…」
『私はトキトキの実の能力者。あらゆるものの時間を操る事ができる能力だ。さっきもその力を使った。』
サ「じゃあ…俺の動きを止めてる間に……」
『いや、違うな。正確には動きを極限まで遅くしたと考えてもらう方が合っている。この能力は進める事が出来ても止める事はできない。だからサンジの動きを遅くして、その間に追いついた。というわけだ。』
サ「…なるほど……」
『他に聞きたい事はあるか?』
サンジが1番聞きたかった事、それは、
サ「…君と話していたやつは何者なんだ?」