第2章 バロナ島の少女
『ちゃんと殺したよ』
その言葉にサンジは凍りついた。
マークス「はははは!そうか、さすが俺の見込んだ奴だ。なんせ、お前は3億2000万の賞金首【戦場の舞姫】だからなぁ」
サ「!?」
サンジは街の人々が口々に話していた事と今目の前で起きている事に全ての合点がいった。【戦場の舞姫】。フードを被ったまま戦うため素性はばれておらず、無駄な動きがなく、まるで踊るように戦う事からこの異名がついた。
マークス「まぁこんな事はないと思うが、もしお前が逃げたらその時は……わかってるよなぁ?」
『……あぁ…』
マークス「次も頼むぞ、明日はこいつとこいつと……」
サンジはすぐにその場から立ち去った。この事を全員に知らせなければいけない。その思いだけでがむしゃらに走って行った。
しかし、
『こんな所でどうしたんだ?』
サ「は!?(どうやったらあの場所からここまで一瞬で来れるんだよ!)」
いくら焦っていたとはいえ、サンジの走った速さに女が追いつくわけがなかった。
『随分汗をかいているようだが…何かあったのか?」
サ「い、いや?なんでもないよ?それよりコハルちゃん、ナミさん知らないか?街を歩いてたらはぐれて『とぼけないでもわかるから隠さなくていい』
コハルはサンジの言葉を遮った。
『ここじゃ話しにくいだろう。ついてきてくれ』
そう言ってコハルは道場がある方の森へ向かった。