第10章 クリスマス
クリスマス当日。
私はこれから黄瀬さんとデートだ。
朝早く起き、準備をしていた。
この間買ってきた、ワンピースを着て鏡の前に立つ。
主「へ…変じゃないよね?」
何度も鏡の前でクルクルと回転していると、ドアが開いた。
黄「鈴音っち~なにしてるんすかぁ~?早く出掛けるっ……すよ……」
彼は、私の姿を見ると目を真ん丸として、こちらを見る。やばい…変だったかな…?
主「ごめん!服似合わないよね。着替えるから、もう少し待ってて」
慌てて別な服を取り出そうと思い、タンスを開けようとすると黄瀬さんが私の手を止め、耳元で囁く。
黄「だめっす。すっげー似合ってるっす」
主「//あ…ありがとう…//」
黄瀬さんの顔を見ると、少し頬が赤くなっていた。
そんな顔されたら、こっちも恥ずかしくなる。
黄「鈴音っち~早く行くっすよ~?」
主「あ!ちょっと待って!」
私は、黄瀬さんにバレないようにプレゼントを鞄の中に入れ、家を出る。
黄「あ!鈴音っち、はい。」
右手を出されニコッと笑う。
??あ…握手?
私は手を出し握手をする。
黄「ぶっ!ははっ!!握手じゃないっすよ!」
と言い、握り方を変える。
主「?!」
黄「どーしたんすか?早く行くっすよ!」
これが多分、世間で言う"恋人繋ぎ"と言うものなのだろう。そのまま、手を引かれ歩き始める。