第6章 STRIDE
早いもので今日がなんと体育祭本番。
ヤギさんに教えてもらいながらたくさんトレーニングした。やれることはやった!
大丈夫大丈夫と自分に言い聞かせる。
学校に行く時、玄関にみんな集まって見送りをしてくれた。
「お弁当持った?」
「うん!」
「髪は結ばなくていいの?」
「が、学校で結ぶ!」
「がんばれよ!ねーちゃん!!」
「う……うん。」
「ねーちゃんテレビでみてるよ!がめんのまえでおうえんしてる!」
「う…うぉあぁ……」
だんだん緊張してきて朝から頭がパンクしそうになる。
「まぁ、全力出して、頑張って!」
「うっ……うん…!!」
学校に着くまでの道は、信じられないほど短く感じて、色んなことが頭の中で反芻した。クラスのみんなのこと、ヤギさんのこと、相澤先生のこと、家のみんなのこと、
そして、紫の髪の彼のこと。