第15章 〈番外編〉All good things
7月✕日(〇曜日) ましらおくんと、尻尾。
今日は、分からないなと思った問題をましらおくんに教えてもらいました。昼休みにずっと悩んでいたら、声をかけてくれました。
「どうしたの?ずっと悩んでるけど。あっ、この問題か。」
「えっ、あ、うん。」
「そこ、この前わかんなくなって先生に聞きに行ったからわかるよ。あのね」
すごくわかり易かったです。すごく優しくていい人です。
「あ、ありがとう!!」
「いえいえ。」
それから、もうひとつ、前々から気になっていたことをお願いをしました。
「あの……ずっときになってたんだけどね」
「ん?」
「し、しっぽ!さ、触ってみてもいいですか!?」
「え、えぇ!?」
彼は凄くびっくりした顔をしていました。
「い…いい…けど……そんな力まれるとなんか怖いんだけど…。」
「えっ、あ、り、リラックス!リラックスしてるよ!私すごく!」
「リラックスしてる人はそんなこと言いません。」
「うがぁっ!でもわたし!もふもふが好きなの!!お願い!!」
「わっ!顔怖い!怖いよ!!」
なんとか頼み込んで、尻尾を触らせてもらうことに成功しました。
「お、おおお……もふもふだと思いきやもふもふなのは先端だけで……あとは筋肉質だ……。凄い……。すっげぇえええ!!」
「そんなに感心されると恥ずかしいんだけど…。」
「凄いよましらおくん!!これは凄いよ!!!売れるよー!大儲けだー!!」
「勝手に人の体を金儲けに使わないでください。もういい加減にしとけよー?オリャ!」
「わ''ぎゃ」
調子に乗ってもふもふしまくったら、尻尾で体をまかれて締められました。アナコンダに食べられる馬の気持ちがわかった気がします。
ましらおくんは、私が勝手を言っても本気で怒ったりしなくて、本当にいい人でした。また尻尾を触らせてもらいたいです。