第1章 ある夏の日【跡部甘夢】
「景吾さん?」
横から腰周りに抱きつくようにぎゅーっと締め付ける。
「そんなにふてくされないでくださいよー。」
ついでにスリスリも実行する。
「ほらー可愛い芽衣ちゃんも隣にいますし、
これからデートなんですよね?
ほらご機嫌直してー。」
なんて感じで景吾の横で遊んでいたら、突然景吾がこっちを向いた。
「誘ってんのか。」
「ううん、スキンシップ。」
「ったくお前にはかなわねえよ。」
そう言って頭をぽんぽんと優しく撫でてくれた。
それが嬉しくて、抱きついてた腕をさらに強く抱きしめた。
「ほら、ついたぞ。」