【黒子のバスケ】カラフルの中で~限りある時を共に~
第2章 最悪な出会い
何を言うかと思えば不思議な人?
それは此方の台詞だと思わず口にしてしまいそうになり、飲み込む。
そして至って真面目な赤い髪の男は再び話し出す。
『貴方からは僕達への興味を感じられない、寧ろ関わりたくはないと見える、なのにこうして話し合いの場をもうけるのは何故か』
『・・成る程、貴方の仰る通り正直に言えば関わりたくはないよ、でもね今目の前にいるのに見て見ないふりが出来るほど、薄情な真似は出来ない。』
『それが貴方に何のメリットもない事だとしても?』
『ええ、私は私の感じたままに生きてきたので、メリットデメリットだけで人間動くものじゃないと思う。』
『・・そうか』
ずっと居抜くような視線だった赤い髪の男はまた、考えるように顎に手を添え俯いた。
そんな緊張感漂うリビングに、両手いっぱいに漫画とDVDを持った翔が戻りテーブルにそれらを置くと皆が覗いてくる。
『黒子のバスケ漫画全巻と、こっちはDVD全巻どちらも俺の私物だから好きな物から見てよ』
『すげぇなおい、これ黒子だぞ・・おっ、こっちは俺かよ』
『綺麗にカバー迄かけられてて、大切にしてるんすね』
『勿論、つーか黒バスは一番の御気に入りだからさ』
『・・確かに、漫画もアニメも事実なようだな。』
『あのさ、先ずは自己紹介してかない?俺は皆の名前も経歴もファンだから知ってるけど、姉ちゃんは全く知らないから』
『姉ちゃん?』
『ああ、姉ちゃん』
『・・・・ハァァッ!?誰が』
思わず声を揃えて驚きの声を揃え上げたのは火神と高尾だった。
『お前ら姉弟だったのか?』
『俺てっきりカップルなのかと・・』
『はぁ?俺達が恋人通しに見えたの!?』
唖然とした火神と高尾の様子に
は溜息をつき、頭をふった。
『有り得ないから、翔見たいな子供とカップルなんて』
『姉ちゃんと3つしか変わらないだろ!』
『3つ違えば大違いじゃない』
『俺こう見えても大学生に間違われる事もあるんだぞ!』
『そう、良かったわね』
『何だよその興味ない返答はっ!』
『あ、あのぉ~話戻してもいいっすか?』