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Diable Patron

第6章 これは同棲なのか間借りなのか。


お昼休みになり私は休憩をもらっていた。



裕とお昼をとりたかったのだけど、お仕事が立て込んでいるようで軽食を軽くデスクで食べてすぐに仕事に戻ってしまった。



私は鞄を持ってお昼ご飯のため会社を出た。




適当にお店に入って、腹ごしらえを済ませて店を出る。




お会計したあとふいに思い出した。




[部長から代わりに受け取ったお姉ちゃんからもらった紙袋、開けてない。]



時計を見てまだ時間があることを確認して私はすぐ近くにあったベンチに座った。




鞄に入れてそのままになっていたその袋を取り出して開ける。




するとなかには綺麗なお花のバレッタとイヤリングが入っていた。



一枚だけメモがピらりと入っていて、走り書きで



[新しく彼氏ができたらその彼とのデートにつけていって♪]


とだけかいてあった。





あい変わらず私の姉はセンスがある。





姉は私が失恋をすると毎回アクセサリーを送ってくる。



新しい第一歩の後押しにと。



そして私はそのアクセサリーを片手に毎回一歩を踏み出す。



いつのまにかそれが習慣化してきていて自分でも驚いている。



でもまさか、お姉ちゃんの義理の弟と付き合ってる何て言えない。




お姉ちゃんにこの事言ったらどう思うのかな。



お姉ちゃんは反対するのかな。





反対されたら私はどうしたらいいのかな。




対策法なんて私には思い浮かばなかった。




そして彼との進展もそこまでない。




一緒に生活をしている、ただそれだけだった。



確かに話したりはするけれど、付き合いたてのようなカップルの会話ではない。




どちらかと言うと知り合いたての仲のいい男女の会話だ。




その時にふと思う。



[私は彼の部屋を間借りしてるのかな、それとも同棲してるのかな。]



元々は間借りをすると言うので引っ越してきた。



けどその前にあのぐだぐだがあり、結果的に付き合った。



その場合私は間借りをしているの?それとも同棲しているの?



時計を見ればもうそろそろ会社へと戻る時間だった。




私は慌てて会社へと戻る。



けれどその間もその事が頭から離れることはなかった。
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