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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第12章 過去


林「よぉ邪魔してるぜ」
城「玉狛支部総出で、ここに何の用だ」

城戸さんの言葉に小南が切れた。

小「わかってんでしょ!?明希を連れ戻しに来たのよ!」
木「落ち着け小南」
小「だって!」
木「ここにいる全員がお前の気持ちをわかってる。だから落ち着け」
小「...わかったわ」

渋々だったが、小南が落ち着くとボスが話し始める。

林「実は陽太郎がさ?明希の帰りが遅いって心配して、近くを飛んでた鳥に話しかけちゃってね。そしたらその鳥、『本部の屋上で明希が倒れてるの見た』って言うもんだからさ、陽太郎がみんなに話して本部行くぞーっつってこうなった訳」
城「...話は概ねわかった。が、今は明希の近くに行く事はできない」
小「はぁ!?何でよ!」
城「それについて我々から話がある。まずはそれを聞いてくれ」
迅「それって、さっき俺に話そうとしてた奴と同じ?」
城「あぁ。忍田君、全員にお茶を出してやってくれ」
忍「わかりました」

忍田さんがお茶を入れて戻って来ると、城戸さんが静かに話し始める。

城「明希がボーダーに入ったのは、彼女が小学1年生の時だ。


当時最年少だった明希は、周りの大人達と一緒に訓練を受けていた。明希の師匠は空閑有吾…空閑隊員の父親だ。有吾に剣を習い、大人達に混ざって試合をする事もよくあった。明希の上達速度は早く、約半年で忍田君から10本中3本取れるようになった。元々センスがいいのか、新たに教えた体術も全てこなして、小さな身体で(当時134cm)有吾に一本背負いを決め込んだ事もあった。それを眺めていた最上は爆笑していたがな。そして、明希が入った1年後に小南が入って来た。明希が、『初めてボーダーでの友達が出来て嬉しい』と言っていたのを覚えている。小南と友達になって一緒に訓練をするようになってからは、旧ボーダー全体に笑顔が増えた。明希に勝ち越せなくて泣いている小南を、よく林藤が宥めていたな。泣き止まない時は、明希がお菓子を持ってきて小南の口に無理矢理突っ込んで大人しくさせていたが...今も変わらないようだな。そして、小南が入って半年後に風間の兄で、明希の黒トリガーでもある風間進がボーダーに入った。進は当時中学1年で、明希と小南の面倒を見るよう頼む事が多々あった為か、3人が仲良くなるのはあっという間だった。
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