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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第8章 襲撃


本部の訓練室。「只今清掃中のため立ち入り禁止」の看板が掛かっているが中に入る。
中にいたのは清掃員の人...ではなく、トリオン体姿の忍田さんだった。

忍「来たか」
僕「お待たせしてすみません」
忍「いや大丈夫だ。約束の時間には間に合っているし、集中するにはいい時間だったからな」

そう言って微笑む。余裕のある表情に見えるが、内心では余裕なんて全くないようだ。

僕(まぁ、それは僕もだけど)

トリガーを起動し、2人とも弧月を抜く。沢村さんのアナウンスの声が聞こえる。
開始の合図と同時に、弧月が激しくぶつかり合う。1度距離を取って息を整えると、また直ぐに弧月がぶつかり合う。
忍田さんの振り下ろす弧月を左に流し、刀身の向きを直ぐに右に変えてそのまま横薙ぎにするも、難なく躱される。
しかし、それでは終わらない。
躱した忍田さんとの距離を一気に詰めて左下から振り上げる。これも防がれるが、それでは遅い。
防いだと思われた弧月は伸び、忍田さんの腰から右胸までが真っ二つになった。
終了の合図がなる。

【トリオン体破壊。忍田ダウン】

俺「ふぅ...」
忍「明希、お疲れ」
俺「お疲れ様です」
忍「まさかあんな近くから旋空が飛んでくるとは思わなかったな」
俺「そうだろうと思って、敢えて至近距離で撃ちました。案の定引っ掛かってくれて良かったです」
忍「言うようになったなw」

忍田さんが俺の頭をワシャワシャ撫でる。
「ボサボサになったじゃないですかーw」と笑いながら抗議する。忍田さんも「すまんすまんw」と返す。
2人でじゃれていると、沢村さんが「忍田本部長!そろそろお時間です!」と声を掛けた。
忍田さんはもうそんな時間かと呟くと、俺に向き直って

忍「また空き時間ができたら連絡する。その時は私が勝つよ」
俺「望むところですよ」
忍「あはは、強気だなぁ。では、私はこれくらいで失礼するよ」
俺「はい。お疲れ様でした」

そう言って忍田さんを見送り、少しだけ自主練してから訓練室から出る。
そう言えばここ何階だろ。出口どこだっけ?どっちから来たっけ?来る道順はわかるけど帰りの道順がわからない。

俺(さて、どうしたものか…)

訓練室の前で考えていると悠一が迎えに来た。こうなる未来が見えたらしい。なら最初に言って欲しかった。
悠一に色々説明して貰いながら、本部を後にした。
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