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モデルのボーダー隊員【ワールドトリガー】

第18章 喧嘩


僕「修君、何かいい案思いついたの?」
三「はい!」
空「どんな作戦か楽しみですな」
雨「私も!」
僕「僕も、次の試合が俄然楽しみになって来たよ」
三「期待に添えるよう頑張ります!」

みんなの士気が高まった所でそろそろ帰ることにした。帰って作戦の細かい所を詰め、打ち合わせをするそうだ。

支部に戻ってすぐに3人は栞ちゃんの下へ行き、作戦会議を始めた。
僕はと言うと、買い物に付き合って貰うために悠一に声を掛けていた。快く引き受けてくれた悠一と一緒に、デパートなどがある方へと赴く。
買い物は目的の物がすぐ見つかったので、着いて20分もせずに買い物が終わった。
買った物を大切に持ち、慈しむ様に見つめる。

迅「蓮流、喜んでくれるな」
僕「うん。特に今年は悠一も一緒だからね」

明日は蓮流の16歳の誕生日だ。行く時間は夜。毎年、日が変わる前には家にいるようにしている。去年まではこっそりとバレないようにだったが、今年からは堂々と入れる。

僕「早く帰って来てね」

悠一に聞こえるかどうかの小さな声でボソリと呟いた。

◇◇


空には綺麗な星々が輝きを放ち、人も動物も寝静まった頃。僕と悠一は警戒区域へと足を踏み入れていた。
珍しく戦闘音が聞こえず、2人の足音以外は何も聞こえない。

僕「やけに静かだね」
迅「うん。あの時みたいだ」

あの時、と言うのは遠征部隊が遊真君の黒トリガーを狙ってきた時の事だ。もう2ヶ月も前の話になる。
時間が経つのは早いなぁと思いながら歩いていると、目的の家が見えた。僕の昔の家だ。奇跡的に殆ど無傷で残っている。隣の悠一の家もだ。
蓮流の部屋に入る。家族の誕生日が来る度にこの家に来て掃除をする為、あまり埃は被っていないが、代わりに老朽化が進んでいる。
今日もせっせと掃除を済ませた。
もうすぐ日が変わる。ベランダで月を眺めながら時が来るのを待つ。今日は三日月だ。

迅「月が綺麗だね」
僕「...それは告白って意味で捉えていいのかな?」
迅「当然。で、答えは?」

敢えてマイナーな答え方をする。

僕「...巡り逢いつつ影を並べん」
迅「そこは『死んでもいいわ』じゃないの?」
僕「悠一の未来視と同じだよ。答えは1つじゃない」

そう答えて時計を見ると、丁度12時を差していた。
蓮流の机にヌイグルミを乗せ、手を合わせる。

僕(早く帰って来てね)
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