愛慾の鎖ーInvisible chainー【気象系BL】
第7章 掌中之珠
「分かるだろ?和也に触れられて、私がどれだけ歓喜しているのか‥」
俺の手の中で更にその大きさを増して行く茎が、俺の手を濡らす。
ああ、この人はこんなにも俺のことを‥
もっとこの人を喜ばせて上げたい。
「あ、あの‥、口を触れても‥?」
恐る恐る見上げる俺を、頬を綻ばせた雅紀さんが見下ろす。
そして、俺の髪を軽く撫でると、
「無理はしなくて良いんだよ?君の小さな口では、辛いだろうから‥」
滑らせた手で今度は俺の頬をするりと撫でた。
「お、俺、無理なんてしてません。俺もその‥雅紀さんのことが好きだから‥だから‥」
俺は腰を屈め、手の中で雫を垂らす茎の先端に唇を寄せた。
怖い‥
でも雅紀さんに喜んで欲しい。
「あ、あの‥、何分初めての事で、不慣れですけど、笑わないで下さいね?」
俺はそう前置きをすると、口を思い切り大きく開け、雅紀さんの茎を口の中に収めた。
その瞬間、雅紀さんの身体がびくんと、小さく震えたのが分かった。
「ああ‥、君と言う子は‥」
俺は雅紀さんが俺にそうしてくれたように、唇と舌を動かした。
無我夢中で‥
「とても上手だよ‥和也‥」
俺の髪に埋めた指が、俺の髪をくしゃくしゃに掻き混ぜる。
それが嬉しくて‥
俺は更に雅紀さんを責め立てるように、頭を上下させながら、上目遣いで雅紀さんを見上げた。
「君のその顔‥決して私以外に見せてはいけないよ‥?約束しておくれ?」
頬を上気させた雅紀さんが俺を見下ろし、ゆっくりと俺の口から茎を抜き出すと、指の腹で俺の唇の周りをそっと拭った。
「あの、俺まだ‥」
やっぱり俺が下手くそだから‥
だからこんな中途半端で‥
「‥ごめ‥なさい‥」
「ああ、謝らないでおくれ。違うんだよ、和也‥。そうではなくて、このままでは君と繋がる前に、私の方が音を上げてしまいそうでね‥」
「えっ‥?それはどういう‥」
聞き返した俺の身体が、寝台へと押し倒されて行き‥
開いた両足が高く持ち上げられた。
「少々痛いかもしれないが、堪えておくれ‥」
言うと同時に、俺の身体の中に何かが挿って来るのを感じた。