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隣の君

第11章 伝わらない気持ち…


部屋に戻ってからは

さっきまでの甘々な空気はどこへ

行ってしまったのか


気まずすぎる空気が流れる中

最初に口を開いたのは


「さっきのやつ…

隣に引っ越して来たって

お前のことがよっぽど好きなんやなぁ(笑)」



なんて笑うお隣さんで…



「昨日…一応告白…的なのはされましたけど

ちゃんと断りましたよ…?」



そう言って

お隣さんの腕を掴んだ私の手は



「ん…ちゃんと解ってるから

そんな困った顔せんでもええて…

でも…あれや…

帰ってきたばっかりで疲れてるから

今日は家帰って寝るわ…(笑)」



そんな言葉と一緒に

そっと離されてしまう…



"また明日な?"



そう言って笑って

部屋を出ていくお隣さんを


必死に笑顔で見送ったものの



ひとりぼっちになった部屋の中



明日もお隣さんに会えるし…

今までと何も変わらない…




そう何度

自分に言い聞かせてみても



なんだかチクチク

胸の奥の方が鈍く傷んで


不安が身体中を駆け回っていた…
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