rain of teardrop【黒バス/ジャバ】
第6章 rain of teardrop-6
「、・・すり・・・」
「あん?・・・ああ、忘れちゃいねえよ・・・ん、・・・ほらよ」
そのたっぷりと汗を掻いた大きな身体は、軽く手の甲でまず汗を拭う。
ナッシュのように、丁寧に気品よくとまではいかないものの、服を整えたシルバーはおもむろにまた携帯を取り出した。
それを名無しの目の前でちらつかせ、ぐったりと横になったままの彼女の不安を容赦なく煽る。
長かった行為の合間に記録した、写真や動画が確かにここにあること。
いまどきウェブ上に流されれば、名無しの人生はそこで何もかもが終わるだろう。
敢えてそうしないことで、シルバーは自分との関係を継続させることを強要した。