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いちご☆恋模様 PART2

第24章 ふたりの、初めて。 その1


「服装よし!髪型よし!・・・朝ごはんもたくさん食べた!よし!!」


自分の部屋の姿見の前で、私は家を出る前に最後の気合を入れ直す。


今日はいよいよクリスマスイヴ。あの日、高熱を出して倒れてしまい、それからしばらく寝込んでしまったせいで、あっという間にこの日が来てしまった。

結局期末テストの後、学校は全部お休みしてしまった。21日の終業式だけはなんとか行くことができて、さあ放課後は色々買い物に行くぞ、なんて思ってたら数学が赤点・・・
かなり焦ったけれど幸い翌日に追試をしてくれる、というのでその日はずっと勉強に明け暮れて。
次の日の追試はなんとかパスしたけど、病み上がりのせいかどっと疲れてしまって。イヴがダメになったら大変と、その日は家でゆっくり休むことにした。

23日、さあイヴは明日だもうすっかり元気、今日こそ買い物行くぞ、と思ったら、お母さんにまだ治ったばかりなんだから家でおとなしくしてなさい、なんて言われて・・・結局新しい服と下着を買う、という私の計画はダメになってしまったのだった。


・・・でも大丈夫!新しい服は買えなかったけど、手持ちの服だけで、なんとか自分なりに目一杯可愛くできた・・・と思う。下着も持っている中で一番きれいで、可愛いのにした。もし、宗介さんが可愛いのじゃなくって、セクシーなのが好みだったらダメになっちゃうけど・・・・・・


「・・・うううぅぅ・・・ど、どうしよう〜〜〜・・・・・・」


そこまで考えて私はまた頭を抱えてしまった。
結局、私はあの後宗介さんを家に誘えていない。ずっと寝込んじゃってたし、補習で忙しかったし・・・昨日も電話はしたけど、いざとなるとやっぱり何も言えなくて、誘えないまま電話を切ってしまったのだった。



「・・・あ!もう出ないと遅れちゃう」


ふと部屋の時計に目をやると、もう家を出ないといけない時間だった。コートを羽織り、バタバタと階段を降りて、慌ただしく家を出る。



駅までの道を急いでる途中で宗介さんから電話がかかってきた。宗介さんも今から寮を出るとのことで、あったかい格好してこいよ、なんて言われてしまった。

・・・心配されちゃってるなあ。まあでも宗介さんの目の前で倒れちゃったんだから無理もないけど。それでも宗介さんには風邪がうつらなくて、それだけは本当によかったな、って思う。
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