第3章 イレギュラー門発生
「C級隊員の三雲 修です。ほかの隊員を待っていたら間に合わないと思ったので…自分の意思でやりました」
「C級隊員…!?」
モールモッドを倒したと三雲が名乗り出る
するとそこへ
『蔵馬 現着しました…って、なんかタイミング悪かったかな?』
ダンッという音を立てて1人の少女が現れた
「タイミング…」
呑気に首を傾げる少女に木虎は小声でつっこむ
「いや、それでも良くやってくれた。君がいなかったら犠牲者が出てたかもしれない!うちの弟と妹もこの学校の生徒なんだ!うお〜〜っ!副! 佐補!」
嵐山は駆け出し2人に抱きつく
『あぁ、あれは無視の方向でいいよ。…C級なんだよね?本当に君が倒したの?アレ、C級のトリガーじゃキツイっしょ』
ぐりぐりと抱きしめる嵐山を横目に尋ねる
その言葉を聞き、嵐山は真面目な表情に戻る
「たしかに、正隊員でもなかなか出来ないな!…お前ならできるか?木虎」
「できますけど、私はC級のトリガーで戦うような馬鹿な真似はしません」
木虎は無言でトリガーを起動しモールモッドを切り刻み、三雲を見下すように言い放つ
そのまましゃべり続ける中、少女は話を聞き流しながら考え事をしていた
「ー三雲くんの賞罰を決めるのは上の人だよ オレたちじゃない。ですよね? 嵐山さん、蔵馬先輩」
「なるほど!充の言うとおりだ!な? 蔵馬!」
時枝と嵐山に問いかけられ意識が戻る
『え?あぁ、そうですね。犠牲者が出なかったという点も考慮して処罰が重くならないように力を尽くすよ。ですよね?嵐山さん』
「あぁ、きみには弟と妹を守ってもらった恩がある。本当にありがとう…!」
嵐山は三雲と握手をし、報告のために本部へと戻っていく