第4章 止まらない涙
放課後になり着替えて向かった体育館。
バトミントン部なんてやっぱりそんなに男子に人気じゃないみたいで入部した自分と大野君を合わせても男子は5人しかいなかった。
殆ど女子しかいないその部、新入部員がやらされる事は、何度も見かけた大野君のプロフィール情報等通りに、学校外周ランニングだった。
外を走って戻ってきたらストレッチとシャトルラン。
それしか出来ない。
正直コレは大野君じゃなくても楽しくないかも。
ジャージから制服に着替えて下校していると隣を歩いていた大野君は少し真剣な顔で話し始める。
「なぁ」
「ん?」
「部活つまんなくね?」
「うーん・・・・そうだね」
「バトミントンやりたくて入ったのにさ、なんかやってる事って陸上部みたいじゃん」
「確かに」
思っていた以上に飽きてるみたいだなぁ。
私自身同じ気持ちではある。
だけど、何とか出来ない物かと考えて思いついた事を口にしてみた。
「部活終わったらさ、家の庭でやる?バトミントン」
「え!?」
「家の庭でやれるからさ」
「やるやる!」
「なら寄ってく?」
「行く!!」
こんな風に彼をさり気無く誘う時も本当は緊張してる。
自宅が近い事も本当に嬉しい。
帰りも一緒に帰れるから。
「家に連絡させて」
「もちろん」
そうして一緒にいられる時間に泣きたい気持ちになるんだ。
伝えられないけど、それでも、想う。
好きだって。