第6章 私立リアリン学園!~イケヴァン・レオナルド~ 情熱編
ガチャ。
ほどなくしてドアの開く音がして、レオナルドさんが入って来た。
近くに積まれている空の瓶にタバコを押しつけ火を消すと、そのまま中へ落とす。
「これか?」
星の形をしたキーホルダーのついた鍵を、摘むように持っていて、目の前にかざす。
「あ、そうです」
自分の鍵であったことにホッとして顔が綻ぶ。
「ほらよ」
「ありがとうございます」
鍵のすぐ下に手を広げて、受け取ろうとすると―――。
チャリン。
小さな音を響かせたかと思うと、手を握り締め、鍵を拳の中に閉じ込めてしまった。
「おっと」
「………?」
「お礼が欲しいんだが」
「え………お礼、ですか?」
途端に、腕を掴まれ、引き寄せられる。
「あんたの血が欲しいって言ったら、どうする?」
………ち?
「それって、血液の、血、ですか?」
掴まれたままの腕に意識が集中してしまう。
そして、微妙に縮まった距離にも―――。
「それ以外に何があるんだよ………あんた、面白いな」
私の質問に笑いをこらえている。
と。
ふっと、首筋に、息を吹きかける。
「………っ、ん、やぁ」
ビクリッと身体を震わせ、自分でも驚くほど甘い声を上げてしまう。