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大切

第1章 *










ー次の日ー







寝れてねー。

寝れるわけない。







考えれば考えるほど今までのことが疑問になる。







なんで俺を抱きしめたの?

なんでキスしたの?

なんで愛したの?







ねぇ、真ちゃん。





俺わからないんだけど。







なんで?









「高尾」







…なんで。













「高尾!」







…真ちゃんのことこんなに好きなんだよ。







「おい、どうしたのだよ?!」









「あ…真ちゃん」







「ずっと呼んでたのだよ」







「あー、わりぃ」



笑わないと。






「高尾?」







なんだよ。

呼ぶなよ。

泣くの堪えてんだって。





「高尾」

「やめろ!」





「?!」





あ…







「お前…」







いつもなら素直に謝れるのに。

つか、こんな雰囲気にならないのに。







「なんで泣いているんだ?」







え。

頬に手を伸ばせば涙が溢れてた。







ははっ、試合でも泣いたことねーわ。







「何があったのだよ」







「何がって…?!」







顔をあげたら

真ちゃんは本気で心配した顔をしてくれていた。









…かわいい彼女がいるくせに。

そうやって。







って言ってやろうと思ったのに





「し、真ちゃ…」





名前を泣きじゃくりながら呼ぶと

真ちゃんは抱きしめてくれた。









「何があったかはわからんがとりあえず落ち着くのだよ」







っく…

真ちゃんの匂い…。







「そ、そういうのがダメなんだってば!」





もうそこからは止まらなかった。


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