第3章 「対面」
~学校~
俺達は、校門に着いてそこで彼女と別れた。
今日は、彼女は部活あるみたいだ。
俺は、教室に向かって歩き始めた。
そこで、また冷たい視線を感じた。
振り向くが、誰もいなかった。
この感覚は、恐らく死神の視線だと思った。
俺を、監視しているのだろうか。
とりあえず、教室へ。
~教室~
俺は、扉を開けた。
「なっ!?」
俺は、思わず息を呑んだ。
その理由は……。
『昨夜ぶりだな…。天河瀞哉。』
目の前には、死神がいた。
紫の文字が、宙に漂った。
こんな朝っぱら……。
俺の教室で……。
『なんで、いるんだよ!』
緑の文字が、宙に漂い始めた。
この質問に、死神は悪笑いをして答えた。
『クククッ…何って、そりゃ決まってるからだよ。天河瀞哉、お前を殺しに来たんだよ。』
悪笑いをしながら、俺に向かって走ってきた。
大鎌が振り落とされる。
俺は、ギリギリでかわす。
今、俺は剣を持っていないが……。
そう思って心の中で、剣を呼び続けた。
大鎌が、右から襲って来る。
その時、右手に何かの感覚を捉えた。
剣だ。
俺は、剣を構えて大鎌を防ぎ、距離を取った。
死神は、悪笑いをしながら言った。
『クククッ、剣を呼ぶなんて流石だ。呼べないかと思って、今の内に殺そうとしたが…甘かったみたいだな。』
半分悔しそうに言っていた。
相変わらず、フードを被っていて顔がわからないな。
そう思っていると、死神は何かに気づいたみたいで、顔を上げた。
そして……。
『どうやら、碕雫拓弥が来たみたいだな。』
『っ!?』
拓弥が……?
今、拓弥が来たらまずい!
今の実力じゃ、拓弥を守れないかもしれない。
死神は……。
『碕雫拓弥以外に、人間がいるみたいだな。面倒だ、一旦退くか…。』
そう言って、黒い霧に包まれ死神は、消えていった。
ま、まずい!
剣を早く隠さないと!
そう思って、俺は心の中で剣が消えるように唱えた。
そうしたら、いつの間にか、右手から剣が消えていった。
とりあえず、これで安心だ。
しかし、朝から死神に会う事になるとは……。
俺も、気をつけないといけないな。